Open Notebookとは?NotebookLMのローカル版!使い方・料金・導入方法を徹底解説【2025年12月】

「GoogleのNotebookLMは便利だけど、社外秘のデータをアップロードするのは不安…」
「もっと色々なAIモデルを使って、自分好みのノートを作りたい」

Open Notebookは、まさにそんな悩みを解決するために生まれたツールです。Google NotebookLMの強力な機能を持ちながら、完全なプライバシー保護ローカル環境での動作を実現した、オープンソースの「第2の脳」です。

この記事では、プロダクトマネージャーの私が、Open Notebookの魅力から、Dockerを使った具体的な導入方法、そして効果的な活用術までを徹底解説します。これを読めば、あなただけの安全で最強の知識ベースを構築できるようになりますよ!

目次

  1. Open Notebookとは
  2. Open Notebookの主な機能
  3. Open Notebookの活用シーン
  4. Open Notebookの料金プラン
  5. Open Notebookの始め方・使い方
  6. Open Notebookのメリットとデメリット
  7. Open Notebookに関するよくある質問
  8. まとめ

Open Notebookとは

1. 会社情報・開発背景

Open Notebook - GitHubリポジトリ

Open Notebookは、Google NotebookLMのコンセプトにインスパイアされ、GitHub上で開発されているオープンソースプロジェクトです(開発者:lfnovo氏)。
GitHubでのスター数は12,400を超え(2025年12月現在)、世界中の開発者やリサーチャーから注目を集めている実力派ツールです。

Open Notebook - GitHubでのスター数は12,400を超え

「AIによる学習と知識獲得を、一部の企業だけの特権にしない」という理念のもと、プライバシーファースト(Privacy First)を掲げています。Googleのサーバーに依存せず、自分のデータを自分で管理できる点が最大の特徴です。

2. サービス紹介

一言で言えば、「ローカルで動く、超高機能なNotebookLM」です。
PDFやWebサイト、動画などの資料を読み込ませ、AIと対話しながら理解を深めたり、ポッドキャストを生成したりできます。さらに、OpenAIやClaude、Google Geminiだけでなく、ローカルLLM(Ollama)など16種類以上のAIプロバイダーに対応している柔軟性が魅力です。

3. 日本語サポートについて

ユーザーインターフェース(UI)は現在英語がメインですが、日本語のドキュメントの読み込みや、日本語でのチャット・要約は問題なく行えます。使用するAIモデル(GPT-4oやClaude 3.5 Sonnetなど)が日本語に対応していれば、非常に自然な日本語でアウトプットが得られます。

Open Notebookの主な機能

Open Notebookには、研究や学習を加速させる機能が詰め込まれています。

  1. マルチモデル対応: OpenAI, Anthropic (Claude), Google (Gemini), Ollama (ローカル)など、16以上のプロバイダーから好きなモデルを選べます。「安価なモデルで大量処理」「賢いモデルで深い分析」といった使い分けが可能です。
  2. 完全なプライバシー: データはすべてローカル(または自分が管理するサーバー)に保存されます。機密情報を含むドキュメントも安心して扱えます。
  3. 高度なポッドキャスト生成: NotebookLM同様、資料を元にAIが会話形式のポッドキャストを作成してくれます。さらに、Open Notebookでは最大4人のスピーカーを設定でき、詳細な構成指示も可能です。
  4. 柔軟なコンテキスト制御: AIに渡す情報の範囲を「要約のみ」「全文」「コンテキストなし」から細かく選べ、コストと精度のバランスを調整できます。

Open Notebookの活用シーン

Open Notebookは、特に以下のような場面でその真価を発揮します。多くのユーザーが実践しているおすすめの活用法を紹介します。

  • 機密性の高いリサーチ: 社外に出せない内部文書や顧客データを分析し、インサイトを得る(ローカルLLM推奨)。
  • 自分専用の学習パートナー: 興味のある分野の論文や記事を大量に読み込ませ、AIと議論しながら理解を深める。
  • カスタムポッドキャスト作成: 難解な技術書や長い会議録を、複数の専門家が議論しているような音声コンテンツに変換して、通勤中に聴く。
  • コストを抑えた運用: OllamaなどのローカルLLMを使えば、API利用料を気にせず使い倒せます。

Open Notebookの料金プラン

Open Notebook自体はオープンソースであり、完全に無料です。
ただし、利用形態によって以下のコストが発生する場合があります。

項目料金備考
ソフトウェア利用料無料GitHubからダウンロードして利用
AIモデル利用料変動費OpenAIやAnthropicなどのAPIキーを使用する場合、各社の従量課金が発生します。
ローカルLLM利用無料Ollamaなどを使用すれば、通信費・API費はかかりません(PCのスペックが必要です)。

Open Notebookの始め方・使い方

Open NotebookはブラウザでアクセスするWebアプリですが、自分のPCやサーバーにインストールする必要があります。ここでは最も簡単なDockerを使った導入方法を紹介します。

アカウント登録・導入手順(Docker編)

前提として、PCにDocker Desktopがインストールされている必要があります。

1. ォルダの作成:

適当な場所に open-notebook というフォルダを作成します。

2. **コマンドの実行:

ターミナル(WindowsならPowerShell、MacならTerminal)を開き、以下のコマンドを実行します。
OPENAI_API_KEY の部分は、自分のAPIキーに書き換えるか、後で設定画面から入力も可能です。

# フォルダを作成して移動
mkdir open-notebook
cd open-notebook

# Dockerコンテナを起動(一括コマンド)
docker run -d `
  --name open-notebook `
  -p 8502:8502 -p 5055:5055 `
  -v "${PWD}/notebook_data:/app/data" `
  -v "${PWD}/surreal_data:/mydata" `
  -e OPENAI_API_KEY=your_key_here `
  -e SURREAL_URL="ws://localhost:8000/rpc" `
  -e SURREAL_USER="root" `
  -e SURREAL_PASSWORD="root" `
  -e SURREAL_NAMESPACE="open_notebook" `
  -e SURREAL_DATABASE="production" `
  lfnovo/open_notebook:v1-latest-single

(※Mac/Linuxの方は行末のバッククォート ` をバックスラッシュ \ に変更してください)

3. ブラウザでアクセス:

インストールが完了したら、ブラウザで `http://localhost:8502` にアクセスします。Open Notebookの画面が表示されれば成功です!
Open Notebook - インターフェース

基本的な使い方

1. Notebookの作成: トップページの「+」ボタンから新しいノートブックを作成し、名前と説明を入力します。

Open Notebook - 新しいノートブックを作成

2. ソースの追加: 「Add Source」をクリックし、PDFファイル、WebサイトのURL、YouTube動画などを追加します。

Open Notebook - Add Sourceをクリック
Open Notebook - 追加できるコンテンツ

3. チャット・変換: 追加したソースを元に、チャットで質問したり、「Transformations」機能で要約やブログ記事、クイズなどを生成させたりします。

Open Notebook - 「Transformations」機能

4. ポッドキャスト生成: 「Podcast」タブで、スピーカーの人数やスタイルを設定し、音声を生成します。

Open Notebook - ポッドキャスト生成

Open Notebookのメリットとデメリット

導入前に知っておきたいポイントをまとめました。

特徴メリットデメリット
プライバシーデータを自社/自己管理できるため、セキュリティリスクが極めて低いセキュリティ対策も自己責任となる(サーバー公開時など)。
AIモデルOpenAI, Claude, Llama 3など、好きなモデルを自由に選べるAPIキーの管理が必要。高性能モデルはAPIコストがかかる。
機能性ポッドキャストのスピーカー数や構成など、カスタマイズ性が高い公式のNotebookLMほどUIが洗練されていない部分がある。
導入難易度Dockerさえ使えれば、無料で環境構築が可能コマンドライン操作が必要なため、完全な初心者には敷居が高い

Open Notebookに関するよくある質問

Q1: 日本語のPDFも読み込めますか?

A1: はい、問題なく読み込めます。日本語の縦書きPDFなどは精度が落ちる可能性がありますが、一般的なドキュメントなら大丈夫です。

Q2: 本当に無料で使えますか?

A2: ツール自体は無料です。ただし、GPT-4などの有料APIを使う場合はその料金がかかります。完全無料にしたい場合は、Ollamaを使ってローカルLLM(Llama 3など)を動かす設定にしてください。

Q3: スマホから使えますか?

A3: 基本的にはPCでの利用を想定したWebアプリです。自宅のサーバーに設置してVPNなどでアクセスすればスマホからも使えますが、上級者向けの使い方になります。

まとめ

Open Notebookは、「プライバシー」と「自由度」を重視するユーザーにとって、Google NotebookLMの最強の代替ツールです。

  • 機密情報を扱う仕事をしている
  • 自分好みのAIモデルを使いたい
  • データをGoogleに預けたくない

もしこれらに当てはまるなら、ぜひ一度Dockerで立ち上げてみてください。あなただけの「専用AIパートナー」が、そこには待っています。

導入でつまずいた際は、公式のDiscordコミュニティも活発ですので、覗いてみることをおすすめします。
次回の記事では、ローカルLLM「Ollama」と連携させて、完全オフライン環境を構築する方法を詳しく解説します!


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